レポート
【FORUM PRESSレポーター】令和4年度 松竹歌舞伎舞踊公演
「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。
今回は、2022年7月13日(水)に開催された
令和4年度 松竹歌舞伎舞踊公演をレポート!
Report454 【芸術のアスリート】松葉栄子
待ってました!芝翫さんのご挨拶から始まった歌舞伎舞踊公演。コロナで舞台に立てなかった演じる側の様々な思いが伝わりました。その思いがこもった舞台、私たち観る側も大きな拍手で歓迎・感謝の気持ちを伝えられたと思います。「操り三番叟」では、操り人形と後見の見事な連携に目が釘付け。人形の指先が糸に合わせてピクリと動く、その繊細な動きにドキリとさせられます。個性的な化粧も魅力的。締めくくりの「連獅子」は歌舞伎ファンでなくともご存じの方も多い有名な演目。獅子が毛を回す動きは、見ているこちらもつられて頭を回しそうになるほど。想像を超える迫力と回す回数に圧倒され、歌舞伎役者はまさにアスリートだと驚嘆しました。歌舞伎舞踊を支え、盛り上げる長唄と和楽器の皆さんが黒い縦長のマスクをして壇上に座っている様子も凛々しく、鳥肌が立つほど素敵でした。衣裳の美しさ、演奏の巧みさにうっとりする時間を過ごさせていただきました。
Report455 【待ってました!夏の歌舞伎公演】紀瑠美
人気の歌舞伎が、3年ぶりに戻ってきました。今回の舞踊公演は、芝翫さんの『御挨拶』に始まり、『操り三番叟』『連獅子』と人気演目が続きます。巡業では、ご当地ネタも楽しみの一つ。御挨拶で「鳴物の住田長十郎さんは、妻が春日井出身。張り切って太鼓を演奏するので、お楽しみください」と聞き、驚きと期待に胸が高鳴ります。『操り三番叟』では、芝翫さんの長男・橋之助さん演じる「三番叟」が、糸に吊られて踊る人形そのもので、なんとも不思議。次男・福之助さん扮する「後見」と息がぴったり合い、まるで糸があるかのようで、見入ってしまいました。芝翫さん親子の『連獅子』は襲名披露時以来で、当時中学生で全国巡業に出演しなかった三男・歌之助さんが「仔獅子の精」を熱演。芝翫さんの貫禄ある舞と歌之助さんの若々しさに元気をもらいました。毛振りも見事で、鳴物も一段と激しく響きわたり、客席からは大きな拍手。地元で観る歌舞伎、最高でした。