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【FORUM PRESSレポーター】Cutting Edge 狂言 真夏の狂言大作戦2022


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2022年8月27日(土)に開催された
Cutting Edge 狂言 真夏の狂言大作戦2022をレポート!



Report464 【シン・狂言】宮川あけみ

のっけから「普通の狂言舞台ではありません!」オーラ全開でした。照明もない舞台上に演者がバラバラと登場し、5人揃っても準備運動かと思う動きをするだけ。会場内は幕開けしたと思わず、ざわついたまま。「何が始まったんだ?」と視線が集まり静かになったのは、5人が舞い始めてから。まさか、洋楽にノリノリで舞うとは誰も思わなかったはず。今回の見所は、この自由な動きではないかと思いました。
茂山逸平さんは解説の中で、「新ユニットが目指すのは、狂言ポラリーダンス」と言われました。Contemporary(現代的・当世風)danceに、自分たちの狂言をミックスさせていく。古典芸能としての制約も、狂言ポラリーダンスなら軽~く飛び越えていける自信がありありと見えます。古典「棒縛」をしっかり見せた後で、後半は自由さを強調した現代仕立ての狂言を見せる。新しい狂言の世界を令和の時代にどう構築していくのか楽しみです。



Report465 【夏の大宴会】高塚康弘

初めて狂言を見る人は「びっくりしない、つっこまない」とのお言葉で始まった舞台。前半の「棒縛」は手を縛られた太郎冠者と次郎冠者が器用にお酒を盗み出して宴を始める古典。「狂言の技術を使っておじさん達がふざけるのであきらめてください」と言われた後半はオリジナルの新作が目白押し。日本の観光の主役の座めぐって、観光地の精と和食の精が争ったり、鮮魚コーナーなどで流れている曲を「スーパーの呼び込みでかかっているアレ」と呼んで力強く謡うなど、まさに“Cutting Edge(最先端) ”の笑いが繰り広げられました。鮮やかな切り口とさまざまな味わい。名人の包丁さばきを見るような、達筆で駄洒落が書かれた掛け軸を見るような舞台でした。万人に愛され、「お豆腐狂言」とも呼ばれる茂山千五郎家の狂言は動画チャンネルでも楽しく見られます。豆腐屋さんの軽トラが来なくなって久しい地元で、再び一座が回ってくる日を待ちたいです。