今回は、韓国初の私設駅、両元(ヤンウォン)駅の開業までの実話をモチーフに描かれた作品です。
1988年の慶尚北道奉化(キョンサンブクドポンファ)郡。道路がなく、線路は通っているのに駅がない村に暮らす主人公の高校生・ジュンギョンは、教師からも一目置かれるほどの天才的な数学の才能の持ち主。命の危険を伴いながら線路を歩いて町や学校に通う住民の苦悩をしたため、駅の開業を目指して、大統領府宛てに54通の手紙を投函します。さらに、得意な数学を生かして宇宙の勉強をしたいという夢を後回しにしてまでも、駅の設置にこだわり、様々な方法で挑んでいきます。その姿は、どんな天才でも夢を叶えるのに近道はない、と私たちに教えてくれるのです。
そんなジュンギョンを見守る姉や、ガールフレンドとのデートのシーンにはほっこりしますが、駅の設置に必死になる「ジュンギョンだけの理由」を知ったとたん、涙、涙、涙に。どうぞ、ハンカチをお忘れなく!