高校生の頃、打ち込んでいたものはありますか?自分の世界には「それ」しかなかった、という熱い青春を過ごした方もいるのでは。20歳でこの世を去った浅野大義さんをモデルに、実話を映画化した本作品。大義さんにとっての「それ」は音楽でした。
野球の強豪校でもある市立船橋高校の吹奏楽部に所属する大義は、野球部のオリジナル応援歌「市船ソウル」の作曲に打ち込みます。厳しくも優しい顧問からの叱咤激励と友人や家族からの応援を受け、作曲する姿はきらきらと輝きます。高校卒業後、音大へ進学し母校で吹奏楽部の顧問になるという夢を追う途中、大義に病魔の手が…。
理不尽な運命に対する絶望や死への恐怖を感じながらも、周囲に対しては、これまでどおりの浅野大義で居続けようとする彼。懸命に生きようする姿が、見ている私たちに「頑張って」と訴えかけてくるのです。
今もアルプススタンドで響く市船ソウル。大義さんの生んだメロディーが、すべての人へ向けた応援歌のように聞こえる感動の物語です。