レポート
【FORUM PRESSレポーター】茂木大輔の生で聴く “のだめカンタービレ”の音楽会 “Rui’s Edition”
FORUM PRESSレポーターが公演をレポートする「わたしレポート」。
2016年3月13日(日)に行われた「のだめカンタービレ”の音楽会」のレポートです。
FORUM PRESSvol.74にもレポートを掲載しています。Report141・142コチラからご覧ください。(PDF:3.02MB)
Report143 「隠れ名曲づくし!Rui大特集!」 野口颯一朗(中学生レポーター)
のだめのライバルとして作中で重要な役割を果たしている孫Rui。今回の公演ではそんな彼女にちなんだ曲たちが演奏されました。
まず最も印象的だったのは「傑作」と言われるラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』。曲の冒頭から常に両手の指が流れるように動き、とても厚みのある音が続くロマンチックな前奏。その後の強く激しいピアノの超絶技巧のソロパートは魂が揺さぶられるようでした。ラヴェルの『ピアノ協奏曲ト長調』は「パチーン」というムチの音から始まり幻想的な旋律が続く、まさに〝のだめ〟のような自由奔放なイメージを持たせる曲でした。第二楽章では、しっとりと切ない曲想に切り替わり、スクリーンに投影される千秋やのだめの心情にリンクした演出でとてもドラマチックでした。最後の『ボレロ』は少しずつ楽器が加わっていき全てのパートの音が出された時の雄大さは圧巻の一言に尽きます。隠れた名曲だらけだった今回のプログラム。清々しい気持ちで会場を後にできました。
Report144 「豪華フルコースをごちそう様でした」 伊藤弘子
『“のだめカンタービレ”の音楽会』が、春日井で初演されてから十年の節目を迎えました。難曲と言われるラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』(ピアノ:高橋多佳子)、ダイナミックなラヴェルの『ピアノ協奏曲ト長調』(ピアノ:岡田奏)、同じくラヴェルの『ボレロ』とトリプルメインディッシュといった趣があり、胸にズシンと響きました。他にも前菜風な『ポルカ』あり、魅力的なデザート『アイ・ガット・リズム』あり、サンバ風の味付けの楽曲あり、爽やかで心安まるアンコール曲に至るまで、バラエティに富んだ内容でした。中部フィルハーモニー交響楽団も、全力を出し切ったという感じでした。個人的に特に『ボレロ』が好きなので、小太鼓の刻むリズムに段々気持ちが高ぶってゆき、涙が溢れそうになりました。「のだめ」ファンならずとも心から楽しめ、満足できる演奏の数々でした。これからも長く、そして益々全国的に広まってもらいたい音楽会でした。
Report145 「ますます躍進する、『のだめ音楽会』」 大橋正枝
開演前から市民会館は人で溢れかえっていました。春日井から発信した『のだめ音楽会』、はや10年の年月が経ちました。それなのにまだまだ熱いのだめファン。今回、特別販売された「のだめ」新作読み切り掲載の雑誌を買い求める人は多く、あっという間に売り切れてしまったことが人気ぶりを証明しています。
私はオーケストラとその背後に写し出された漫画に、記憶が薄れかけていた「のだめ」を思い起こしていました。 あの頃、音のない2次元の世界(漫画の世界)に思いをはせ、その素晴らしい音色を想像していました。今、その音色が目の前に流れています。素晴らしい演奏を耳にするだけではなく、漫画の中での登場人物の苦悩や熱意さえも感じることができるのです。
今回はのだめのライバル、Ruiが登場しました。ジャズやラテンの要素を取り入れた曲も演奏され、その新しい試みに、これからもこのコンサートが続いていくことは間違いないと確信しました。
Report 146 「もっと『のだめカンタービレ』!!」 前島恭子
『“のだめカンタービレ”の音楽会』10周年公演・第2弾の演奏会では、とあるアクシデントで千秋と共演し、「のだめ」こと野田恵にライバル視される「孫Rui」が弾くラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』が演奏されました。
超絶技巧で1時間もの大作。なのに、選び抜かれた原作の名シーンもあって、長さを感じませんでした。
Ruiと千秋が心かよわせるシーンに使われた『I got a rhythm』。続いて、Ruiが「まるで『のだめ』みたい」と言い、「のだめ」自身も弾きたいと願った、ラヴェル『ピアノ協奏曲ト長調』。
千秋がブラジルで指揮した、ミヨー『ブラジレイラ』を挟んで、怒涛のラヴェル『ボレロ』。
さりげなく難曲ばかりのこの音楽会。「素晴らしい」「ブラボー」という一言では言い表すことのできないほど、心に迫ってくるものがありました。
もっともっと聴きたい『“のだめカンタービレ”の音楽会』。10周年公演の第3弾は5月8日「オペラ『魔笛』と『ベートーヴェン交響曲第7番』」。
「のだめワールド」ますます全開です!!