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FORUM PRESSレポーター
「HIDE-HIDEコンサート ~尺八・三味線・春爛漫~」


FORUM PRESSレポーターによるイベントレポート第四弾。
2013/4/21(日)に開催された、「HIDE-HIDEコンサート ~尺八・三味線・春爛漫~ 」を3名がレポートしてくれました。Report⑮・⑯はFORUM PRESS vol.56からどうぞ(PDF:4.9MB)

Report⑰   邦楽ってグローバルだったんだ  伊藤弘子 

尺八というと虚無僧、三味線というと津軽三味線と小唄、長唄くらいしか思い浮かばない私の前に、さりげなく現れた今風のイケメンの袴姿は新鮮でした。そうか、最早時代劇やお座敷芸の時代ではないのか。
ロシアでの国際コンクールで優勝した経験から、ロシアを中心とした海外ツアーも豊富な二人。彼らのことを既に知っている観客が、結構多いことも驚き。MCも自然で、海外公演でのエピソードなど笑いを誘う言葉もしばしば。古色蒼然とした情趣的な邦楽の世界からは程遠い、力強いライブハウスの趣があり、ジャズやロックファンも満足させられたのでは?個人的には『Under The Sky』『Sarabande』『ZIPANG』が印象的でした。
個々の楽器の特色を際立たせるナンバーがあったら、より変化が楽しめたのでは?と思いました。演奏者の主旨とは違うかもしれないが、ヘヴィメタ風な三味線、いっそ純和風な尺八ももう少し味わいたかったな、とつい思ってしまいました。

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Report⑱   実はロシアでブレイク中です!  林佳枝

紋付・袴姿で舞台に立つ長身の青年二人。自らを表現するツールはなんと、尺八と中棹三味線です。今回はピアノと打楽器を加え、クラシックのアレンジ曲とオリジナル曲を二時間たっぷり演奏しました。
和楽器特有の素朴で哀調を帯びた音色に身を委ねると、なぜか懐かしく、心地よかったです。また、畳み込むような激しい演奏は、若いエネルギーが光を放って迫ってくる様で、ドキドキしてしまいました。彼らの演奏には常にその両者が混在しています。そこが音楽のジャンルや国の枠を軽く乗り越え、遠くロシアの人々にも好まれる理由なのかもしれません。
細身のスーツに着替えた第二部では、タップを踏むように飛び跳ねる尺八の石垣さんと、縦に構えた中棹でポーズを決め、クールに演奏する尾上さんの対比が興味深かったです。飾らぬMCも楽しくて、私の中では今後を注目したい『イケメン和楽器ユニット』となりました。

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Report⑲   不思議なビックリ・コンサート!  前島恭子 

現代的なルックスで、意表をついた羽織袴で登場した和楽器デュオ、HIDE-HIDE。尺八と三味線に和服姿で、耳慣れたクラシックを時に優しく、時に激しく演奏します。1、2曲ごとにはさむお喋りはボケたりツッコんだりと、気さくなお兄さんのよう。なのに、テクニックは超一流。ロシアでブレイクし、ロシア代表としてスペインの音楽祭に出場するなど、HIDE-HIDEの魅力は『意外性』でいっぱいです。
コンサートは休憩をはさんだ2部構成。1部は和装でクラシックのアレンジ曲が中心。2部は洋装で、4月発売のニューアルバム『Encounter』からの曲を多数披露しました。最後にはノリノリの客席から「ブラボーッ!!」の声が。和楽器の底力をつくづく感じた、楽しい2時間でした!!

[2013/06/18|投稿者:S.H.]