レポート
【FORUM PRESSレポーター】三谷幸喜×戸田恵子 「虹のかけら」~もうひとりのジュディ
「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。
今回は、2024年6月14日(金)に開催された
三谷幸喜×戸田恵子
「虹のかけら」~もうひとりのジュディをレポート!
Report530 【タイムマシーンに乗ってきました】関谷 正明
「ニューヨークにいる気分で観てください」。戸田恵子さんがこう言って始まった「虹のかけら」~もう一人のジュディ。てっきり普通のお芝居と思っていたのですが…。
オズの魔法使いで有名なジュディ・ガーランドの影に隠れたもう一人のジュディの日記を朗読する舞台。朗読の間にはガーランドの名曲を素晴らしい演奏と戸田さんの伸びのある歌声で再現。春日井のあと、カーネギーホールでも上演されるとあって、日記の表現力なのか、歌なのか、はたまたバンドメンバーによる絶妙なお芝居の魅力なのか、本当に20世紀のニューヨークにいるのではないかと錯覚する瞬間が何度かありました。
そして、悲しいガーランドの最期と、もう一人のジュディのその後。二人の数奇な人生を日記というタイムマシーンで駆け足で体験でき、最後のオチと、戸田さんの可愛らしくもシニカルがつまった動きにも心奪われました。素晴らしく、それでいて不思議な楽しさが残る舞台でした。
Report531 【IT’S SHOW TIME!】長村 己喜子
ジュディ・ガーランド?しかも、その付き人の物語?全く分からないまま着席すると、本作の構成・演出の三谷幸喜さんによる場内アナウンス。その内容が私の心を完全に見透かしたようで、あまりに核心を突かれ、思わず吹き出してしまいました。
舞台が始まると、愛知出身の戸田恵子さんの地元ネタにも笑わせていただき、知らぬ間に物語の中へ誘(いざな)われていました。気づくと私はニューヨークのカーネギー・ホールに。スポットライトを浴びて歌う戸田さんの姿はキラキラと輝き、まさに舞台の醍醐味を体感。女性3人による生演奏も、素敵な音色とともに、コミカルにアクセントを加えていました。馴染みの曲が多く、終始聴き入りました。そして、最後の最後に会場がドッと沸くのです。ネタバレになるので書けませんが、三谷さんの手のひらで完全に転がされていたと分かった瞬間でした。「うわ~三谷幸喜にしてやられた!」。まさにエンターテインメントな夜でした。