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0年0月の記事一覧


【FORUM PRESSレポーター】
「中部フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会『あなたが決める名曲コンサート』」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年11月23日(木・祝)に開催された、「あなたが決める名曲コンサート」の様子を4人がレポート!
FORUM PRESSvol.84にもレポートを掲載しています。Report251はコチラからPDFでお読みいただけます。

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@春日井市民会館(撮影:かすがい市民文化財団)

Report250 【若さと円熟のコラボ】 ますだけいこ  

冷たい風が冬を感じさせ始めた昼下がり、『あなたが決める名曲コンサート』が開催されました。小牧生まれの中部フィルハーモニー交響楽団に、ソリストが春日井広報大使の内匠慧さん、そして、リクエストによって決定された「観客が聴きたい曲」が演奏されるとあって、満員の市民会館は期待に熱くたぎっているかのようでした。
ダイナミックな序曲に続くのは、内匠さんとの共演によるラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』です。短調の曲想が、ロマンを感じさせてくれる難曲を、力のこもった演奏で楽しませてくれました。アンコールは、ソロでドビュッシーの『月の光』。真冬の白い月からこぼれる光が見えるようでした。交響曲第9番『新世界より』では、指揮者の大友直人さんのタクトの動きに合わせて、音が立ち上がってくる瞬間が何度もありました。ダンディな大友さんのタクトからは、魔法が流れているようでした。スラブ音楽と言えば「情熱」。寒さに向かうこの季節にぴったりの選曲と演奏を堪能しました。

icon_sakai  Report251 【故郷に響く魂のラフマニノフ】 阪井真佐子  

春日井で生まれ、春日井の小中学校を卒業しピアニストとなった内匠慧さん。春日井広報大使でもあります。決して大柄ではなくむしろ華奢に見えるのに、どうしてあの難曲中の難曲、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』をいとも軽々と弾きこなしてしまえるのか、その技量に驚嘆してしまいました。ご本人は相変わらず飄々とされていて、万雷の拍手にもはにかみながら応じておられ、さらに好感が持てました。
さて、設立からまだ17年という若いオーケストラの中部フィル。聴くたびに感動度が増している交響楽団です。今回は内匠慧さんとの共演も素晴らしかったですが、タクトを振っておられた大友直人さんも、立ち姿が美しく印象的でした。今回の演奏会は、リクエストにより演奏曲を決める「あなたが決める名曲コンサート」だったので、私の大好きなドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』が選ばれて嬉しかったです。すっかり脳内に定着している名曲なので、私も心の中でタクトを振りながら感動に酔いしれました。

Report252 【あなたもクラシックが好きになります! 期待通りのコンサート】 與後玲子  

クラシック音楽。それは、私には何となくハードルが高いものでした。しかし、今回の『あなたが決める名曲コンサート』は、リクエストによって選ばれた、市民が聴きたい曲を演奏するコンサート。クラシックに誘う、なんと素晴らしい企画でしょう 。
まずはチャイコフスキー『エフゲニ・オネーギン』より“ポロネーズ”。最初は、盛大なファンファーレで観客の心を鷲掴み。そして、躍動感溢れるオーケストラの美しく華やかな演奏が元気づけてくれました。
2曲目は、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』。クラシック初心者の私にもこの曲を弾きこなせるピアニストはきっと少ないだろうと推測できる難曲です。でも、春日井出身のピアニスト・内匠慧さんは、すごかったです。私は、彼の斜め後ろから鑑賞していたのですが、指の速さと言ったらもう超絶技巧そのもの。彼の情熱的かつ繊細でダイナミックな演奏に、観客全員ノックダウンだったと思います 。そして、最後は、ドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』 。これは多くの人がリクエストするのも納得の名曲でした。

icon_kawashima  Report253 【去りゆく秋はスラブ音楽で】 川島寿美枝  

指揮者・大友直人氏のリストアップした曲の中から、リクエストが一番多かった序曲と交響曲を演奏する『あなたが決める名曲コンサート』。私もリクエストに応募していたので、とても楽しみにしていました。今回、春日井広報大使のピアニスト・内匠慧さんがソリストということもあって、観客席は地元のファンも多勢集まりほぼ満員でした。
貴公子のような大友直人氏の指揮で、序曲 チャイコフスキー『エフゲニ・オネーギン』より“ポロネーズ”。その後、内匠さんが登場し、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第3番』。華麗に繊細に、時には激しいピアノタッチで難曲中の難曲を易々と弾きこなし、流麗に音を編み出していきます。魅了された観客のアンコールで演奏された、ドビュッシーの『月の光』は優雅なソロでした。
最後はドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』。これは私の大好きな曲で、リクエストしていたので感激でした。生で聴く交響曲の迫力に、最後まで圧倒されました。


【FORUM PRESSレポーター】「白石加代子女優生活50周年記念公演『笑った分だけ、怖くなる vol.2』」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年11月19日(日)に開催された、「笑った分だけ、怖くなる vol.2」の様子を4人がレポート!
FORUM PRESSvol.84にもレポートを掲載しています。Report246はコチラからPDFでお読みいただけます。

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@春日井市民会館(撮影:かすがい市民文化財団)

 

Report246 【怖くなるほどの才能のぶつかり合い】 のぐちりえ  

才能と才能のぶつかり合い、そんな舞台でした。個性派俳優の二大巨頭と言っても過言ではない白石加代子さんと佐野史郎さん。その二人の舞台ですから、面白いに決まっています。案の定、期待を裏切りません。舞台上は白石さんと佐野さんのみですが、朗読される物語には何人もの登場人物が出てきます。その幾人かを、二人が帽子や上着を交換したり、立ち位置を替えることで演じ分けていきます。
第1ラウンド『乗越駅の刑罰』では、佐野さん演じる若い駅員が無賃乗車の客を殴ったかと思うと、1秒後にはその殴られた客を佐野さん自身が演じひっくり返る。駅員の帽子を被った白石さんが若い駅員役だったと思ったら、声色を変え中年の駅員になり、猫スープができたと言う……。次々に役が交錯し、観る側も気が抜けません。巨匠・筒井康隆のブラックユーモアな作品に、マイムをベースにした小野寺修二さんの演出が相俟って、なんともシュールな世界が展開されていく、まさに「笑った分だけ、怖くなる」舞台でした。

 

icon_sakai  Report247 【朗読で体験する背筋が凍る恐怖】 阪井真佐子  

NHKの朝ドラ『ひよっこ』に出演し、話題を集めた白石加代子さん。独特の表情とセリフ回しが彼女の存在感を一層際立たせています。朗々とした張りのある白石さんの声は、聞くものの耳に心地よく、そしてわかりやすく飛び込んでくるのです。そんな白石さんが、代表作『百物語』に続く新企画としてシリーズ化したのが、今回の『笑った分だけ、怖くなる』です。共演には、これまた怪優・佐野史郎さん。二人の絶妙なセリフの掛け合いは、聞いているものの心にどんどん分け入ってきて、朗読劇を越えた臨場感溢れる世界を体験しました。
第1ラウンドの筒井康隆作『乗越駅の刑罰』は、初めは笑いながら観ていたものの、そのうち背筋にゾゾッとする恐怖が走り始め、「猫スープ」を飲まされる段になったときは思わず口に手を当てている自分がいました。それほどリアルな表現力のあるお二人の怪演ぶりが見事としか言いようがありません。まさに、朗読の魅力の一つである観客の想像力を存分に引き出してくれたようです。

 

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@春日井市民会館(撮影:かすがい市民文化財団)

 

icon_kawashima  Report248 【笑い、恐怖そして感動】 川島寿美枝  

白石加代子さんの女優生活50周年記念公演『笑った分だけ、怖くなるVol.2』。会場に入った瞬間から、舞台上の大道具、小道具の舞台美術に、この朗読劇の世界に迷い込んでしまったようでした。舞台がはじまると、白石加代子さんと佐野史郎さんの存在感に圧倒されました。そして小野寺修二さんによる演出は、観客の想像力をかき立て、じわじわと心がざわつくような不穏な感じを醸し出していきます。
第1ラウンド筒井康隆作『乗越駅の刑罰』では、主人公の作家と駅員や母、弟とのドタバタ劇の中の笑いが、いつしか恐怖に変わっていきます。駅員のしつこいカラミから救ってくれるはずの母と弟からまでつき離される恐怖。対称的に第2ラウンド井上荒野作『ベーコン』は主人公と亡き母の恋人との静かな会話の中からじわじわと浸み出す恐怖。
幕が閉じた時、恐怖とともにわき上がる感動は、お二人の演技力のなせる技と思いました。

 

Report249 【プロフェッショナルな朗読劇に触れて】 中林由紀江

北風が冷たく感じられた11月19日に、白井加代子女優生活50周年記念公演の朗読劇『笑った分だけ、怖くなる』を観賞するため、市民会館に行きました。2ラウンド構成になっていて(戦いみたいですね)、第1ラウンドの『乗越駅の刑罰』は話が進む程に段々、理不尽になっていき、見ている私も辛くなるようなお話でした。
共演者は佐野史郎さんだけ。帽子を使ったり、声色を変えたり、エコーを使って声の強弱を変えたりすることで役が立ち替わりました。さらに、トルソーにコートを着せて第三の人物とする斬新な演出もあり、「読書中の脳内がそのまま舞台に飛び出す」感覚を初めて体験しました。第2ラウンドの『ベーコン』は何も無い舞台が、本当に物語の中の草原のように感じられました。
公演後、舞台上に登場された白石さんの「お寒い中、そして貴重な日曜日に足を運んで頂きありがとうございます」という言葉に、真摯なお人柄が感じられました。初めて触れた世界に触発された私は、今後の孫への本読みに熱が入りそうです。


【音楽家のたまごを応援します!】若手音楽家支援事業 第一期登録アーティスト決定!


みなさまこんにちは!スタッフの鈴木です。
12月も半ばを過ぎ、あっという間に年末ですね。
厳しい寒さが続いていますが、お元気にお過ごしでしょうか?

さて、かすがい市民文化財団では、
2017年度から、「若手音楽家支援事業」がスタートしました。
その名の通り、若手音楽家の活動を支援するプロジェクトです。

このプロジェクトがはじまるきっかけとなったのが、
中部大学春日丘高校吹奏楽部の元顧問であった、故・根本正治先生です。

根本先生は、文化フォーラム春日井の視聴覚ホールで、
自主企画として「ワンコインコンサート」を開催し、若手音楽家の活動を支援してこられました。
お会いするたび、いつもニコニコ明るい笑顔で公演の準備をされていた姿が印象に残っています。
志半ばでお亡くなりになった先生の思いを継承し、この「若手音楽家支援事業」は生まれました。

2017年の春から「地域に根差した音楽活動をしたい!」という思いを持つ若手音楽家を募集したところ、
たくさんの熱い志を持った方がご応募くださり、
この度、4組の「第一期登録アーティスト」が決定しました!

「BULL(ブル)」
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「Lune(ルーン)」
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「Shiki’s Friends(シキズ フレンズ)」
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「Trio Primavera(トリオ プリマヴェーラ)」
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以上、4組です!

ジャンルや編成も様々な、個性あふれる音楽家のみなさんです。
春日井市の小中高校を卒業された方も多く、
地域にもっと音楽の楽しさを届けたいと活動されています。

4組のアーティストの詳しいプロフィールは、「若手音楽家支援事業」からご覧いただけます!

ぜひ、名前を覚えていただき、あたたかい応援をよろしくお願いします★

3年間にわたって、登録アーティストの活動を支援する「若手音楽家支援事業」。
1年目となる、来年2018年は、文化フォーラム春日井・視聴覚ホールにて、
かすがい市民文化財団と協力して4組が順番にコンサートを制作します!
1からステージを作ることは、若手音楽家の方にとって、大きな経験値になります。

記念すべき第1回のコンサートは、2018年3月16日(金)19:00~、BULL(ブル)が登場!
コンサートの詳細は、決まり次第、ホームページ等にて公開いたします。お楽しみに!


【FORUM PRESSレポーター】島地保武×環ROY ダンスとラップ「ありか」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年9月15日(金)に開催された、
「島地保武×環ROY ダンスとラップ『ありか』」の様子を3人がレポート!

FORUM PRESSvol.83にもレポートを掲載しています。Report242はコチラからPDFでお読みいただけます。

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写真提供:愛知県芸術劇場©羽鳥直志

Report243【おもしろかったダンスとラップ】 たもとかんな(小学生レポーター)

わたしは、ダンスとラップ『ありか』をみに行きました。今回は、春日井市民会館の舞台上にきゃくせきがあり、さらに中央に舞台がせっちされていました。ライトが上からいくつかつりさげられていました。ふしぎな空間になっていました。ラッパーの環ROYさんは、
「ピーチたろう、ももたろう、とりももたろう…」
など、にた言葉を次々に言っていて、おもしろかったです。ラップはあまりきいたことがなかったので、きくことができてよかったです。ダンサーの島地保武さんのおどりは、たくさん体をつかい、ふしぎな動きをしていました。バレエなどとはちがうダンスをみることができました。環ROYさんと島地保武さんのところにライトがあたっていたので、かげがよくみえて、おもしろかったです。舞台がおわったら、サイン会もおこなっていました。ダンスとラップ、とても楽しかったです。

icon_kinorumi Report244【ダンスとラップの新しい融合】 紀瑠美

こんなにユニークなパフォーマンスを春日井で見られるとは思っていなかったので、嬉しかったです。
場所は「春日井市民会館(舞台上)」。会場に入って納得したのですが、通常の舞台上に客席と舞台が作られていました。舞台と客席の配置もユニークで、音やライトにも工夫が凝らされていました。
環ROYさんのラップはステキで、私がイメージしていたラップとは違っていました。ダンサーの島地保武さんの不思議な動きを見て、人間はこんな風に体を動かせるんだと驚かされました。初めは、二人のパフォーマンスを理解しようと構えていましたが、客席の子どもたちが楽しそうに笑う姿を見たら、肩の力が抜けました。随所に笑いや驚きのエッセンスが入っていて面白かったです。ラッパーの環さんが踊って、ダンサーの島地さんがラップをすると慣れない感じもあり新鮮でした。環さんがラップをして島地さんがダンスすると、エネルギーが集まって、すごいパワーを感じました。

repo_maezima_icon Report245【「あり」でしょ! 】 マエジマキョウコ

「身体中の筋肉を知りつくして自在に操れたら、こんな動きができるんだ!」というダンス。「言葉の持つ可能性を追求したら、こんな言葉を紡げるんだ!」というラップ。
自由自在の動きと言葉に、最初はとまどいましたが、そのリズムと躍動感に心をゆだねてしまえば、なんて楽しくて面白くて……快感!
太古の昔のジャングルを思わせる獣の遠吠えに始まって、文明の始まり、現代社会・ネット社会の慌ただしさ、そして渾沌とした未来まで、一気に駆け抜けたように感じたひとときでした。
クライマックスでは、ダンサーの島地さんがラップを口ずさみ、ラッパ―の環さんがダンスを披露して、さらにダンスとラップの世界が融合してゆきます。
「理解するのではなく、感得する」。こんな舞台は初めてでした!
評論する視点はいろいろあるのでしょうが「面白かった!」。もぉ、コレに尽きますね!


【FORUM PRESSレポーター】四月は君の嘘クラシックコンサート2017


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年9月3日(日)に開催された、「四月は君の嘘 クラシックコンサート2017」の様子を5人がレポート!

FORUM PRESSvol.83にもレポートを掲載しています。Report236はコチラからPDFでお読みいただけます。

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icon_sakai Report237【アニメはいいものだ】 阪井真佐子

秋を思わせる涼しい風が吹いていたこの日、『四月は君の嘘』と題したクラシックコンサートが春日井市民会館で行われました。『“のだめカンタービレ”の音楽会』と同様、クラシック音楽をモチーフとした漫画・アニメに登場した名曲を、ヴァイオリンとピアノの生演奏で届けるという企画です。
実は、アニメが苦手な私は物語の内容を知りませんでした。私のような人のために、文化フォーラム春日井の1階には原作漫画や演奏曲を紹介した特設コーナーが設けられていました。若い女性たちが何人かその周りを取り囲んで、一心不乱に漫画本を読んでいたのが印象的でした。
コンサートで、最初にヴァイオリニストの小寺里奈さんがベートーベンの『クロイツェル』を弾かれた時、この曲が大好きだった母を思い出し、涙が出ました。圧巻だったのはピアニストの古賀大路さん。指の動きが魔術師のようでした。ゲストのNAOTOさんのヴァイオリンも魂に響く重みがありました。贅沢な時間に酔いしれながら、苦手だったアニメも観てみたいと思ったのでした。

Report238【ピアニストとヴァイオリスト 名曲の生演奏は素晴らしい】 いいさか かおる

クラシックの名曲をアニメ・映画の名シーンとともに贈る『四月は君の嘘 クラシックコンサート2017』。
私は、『四月は君の嘘』の原作漫画も実写映画も観た上で、一番最後にこのコンサートを鑑賞しましたが、今回の公演に一番感動しました。ヴァイオリストの小寺里奈さんも、ピアニストの古賀大路さんも「わたしを見て!」と叫んでいるような熱のこもった演奏でした。
小寺さんは、アニメの中でヒロインのかをりが着ていたものとそっくりの桃色ドレスを着て登場。「今回作ったものです」と自己紹介されました。古賀さんが演奏されたリスト『カンパネラ』はピアノの難曲。難しすぎてピアニストも指の運動をしてから演奏するというエピソードを紹介された後の迫力ある演奏には感動しました。ゲストヴァイオリンのNAOTOさんは、軽妙なトークで盛り上げ、演奏に合わせて会場中が手拍子をして楽しかったです。
クラシック音楽を迫力と気品あふれる生演奏で楽しめる、素晴らしいコンサートでした。

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Report239【演奏もトークもカラフル!】 ますだけいこ

本や漫画の音楽シーンでは、頭の中に勝手にメロディーが流れてきます。曲名が明示されていても、どんな曲だったかしらと思いながら、自分流に曲のイメージを作っていることが多いです。それはそれで楽しいのですが、各シーンのために、作者は思いをこめて選曲していることを強く感じた今回の、『四月は君の嘘』のコンサートでした。
漫画の重要なシーンを大きなスクリーンの映像で見ながら聴いた『愛の悲しみ』。苦しみを昇華して、心が救われるという物語にぴったりの美しい曲でした。漫画を読んだ時の感動が蘇ってきました。原作漫画のファンだという若い人が多かった今回のコンサート、それぞれの頭の中には、どの曲でも大好きなシーンが浮かんでいたことでしょう。
司会者と演奏者3人のトークも楽しく、特にNAOTOさんのコメントは、曲の深みを増してくれました。すこしでも知識があると、より音楽を楽しめることがわかりました。
『のだめ音楽会』に続いてこの、『四月は君の嘘』のコンサートも、次の機会を期待しています。

Report240【ピアノとバイオリンが奏でる世界】 田中昭則

音楽を題材にした漫画、というジャンルがあります。有名どころでは『のだめカンタービレ』という作品があり、ドラマ化や映画化もされ、『“のだめカンタービレ”の音楽会』というコンサートも春日井で生まれました。『四月は君の嘘』もそうした音楽題材の漫画で、アニメ化や映画化もされた人気作品です。『四月は君の嘘 クラシックコンサート2017』は、原作の主人公とヒロインがそれぞれピアノ奏者、ヴァイオリン奏者ということで、ピアノとヴァイオリンによる演奏会です。
漫画・アニメとコラボレーションした演奏会らしく、劇中に登場した曲が演奏されているときは、アニメのシーンが写し出され、原作漫画やアニメを知っている人には嬉しい演出だと思いました。
曲間には、司会の斉藤りささんによる曲とアニメのシーンについての解説があり、原作もアニメも知らない人にも分かるように配慮がなされていて、とても丁寧でした。出演者のトークも面白くて、年齢を問わずに楽しめるコンサートでした。

Report241【人にのみ許された至福の時間……それは芸術!?】 與後玲子

『四月は君の嘘』は、月刊少年マガジンに連載され、後にアニメ化、実写映画化もされた人気漫画です。今回の公演は、作品に登場したクラシック音楽をヴァイオリンとピアノで演奏するクラシックコンサートです。ヴァイオリンは、映画でヒロインを演じた広瀬すずさんの演奏指導をした小寺里奈さん。ピアノは、『四月は君の嘘』のクラシックCD録音に参加した古賀大路さんです。ゲストとして、自由で楽しく音楽を表現するNAOTOさんも出演されました。
舞台の巨大スクリーンにアニメの映像が映し出されるので、クラシック音楽に馴染みのない私も、映像とともに音楽を楽しむことができました。どんな難しい曲も顔色一つ変えず的確に演奏する小寺さん、円熟味と深みのある演奏をするNAOTOさん、古賀さんのエネルギッシュな演奏とおしゃべりがひとつになって、とても楽しいコンサートでした。夏の疲れを癒してくれる美しく至福な一時でした。


【FORUM PRESSレポーター】親子のためのファミリー・ミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年8月27日(日)に開催された、
「親子のためのファミリー・ミュージカル『ピノキオ~または白雪姫の悲劇~』」の様子を3人がレポート!

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repo_maezima_icon Report233【ピノキオが行き着いた……家族?】 マエジマ キョウコ

会場に入って驚きました! 舞台の上にお姫様(白雪姫)のかたちの芝居小屋がかかっているのです。おまけに開演前から、さまざまなおとぎ話の登場人物が客席を練り歩き、子どもたちと笑いあうやらハイタッチするやら……。物語の世界が会場におりてきたようです。子どもたちの瞳がキラキラしています!
お話はご存知の『ピノキオ』。木の人形が、誘惑に負けたり騙されたりしながらほんとうの愛に目覚めてゆく物語。
普通のお芝居と違うのは「ねぇ、みんな! ピノキオの金貨が盗まれそうだったら教えてね!」などと、会場に呼びかけるところ。呼びかけられた子どもたちは一生懸命それに応えます。舞台と会場が一体となるミュージカルでした(宮本亜門さんの演出マジックなのかも……!?)。
ジェペットじいさんや、お目付け役で文句ばかりの白雪姫といったキャラクターを通して親子の関係が描かれる、大団円で楽しい舞台でした!

Report234【白雪姫の悲劇】 宮川あけみ

誰もが知っている名作『ピノキオ』。その作品が異才の宮本亜門さんの手にかかって変身した『親子のためのファミリーミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」』。
続々と会場入りする親子の表情は、どんなミュージカルかなとワクワク、ドキドキしているように見えました。幕が上がる前に登場人物が現れて、客席にいる子どもたちに次々とあいさつ。ビックリしてマジマジ見ている子、あいさつを返してハイタッチをする子、怖いのか母親の陰に隠れようとしている子と様々。でも、どの子も視線は外せない様子でした。親もアッという表情で固まっていたりして、なかなかおもしろい反応でした。その緊張を和らげるように、ステージ上では司会役のお姉さんが声をかけて皆で体操をし、なぜかウェーブまで練習。一気に会場内の雰囲気はリラックスしたものになりました。
気になっていたのは、題にある「白雪姫の悲劇」とは何を指すのかでした。劇が始まると、観客にピノキオと白雪姫のどちらかを選んでもらい、それを上演すると告げられます。もちろん子どもたちは「ピノキオーッ」と答え、主役になるはずの白雪姫は脇に下がることに。なるほど、これが悲劇なのかと思ったら、まだまだ続きがありました。この白雪姫、劇中でピノキオを叱り、笑い飛ばし、突き放してみせたのです。親子のようなピノキオと白雪姫のやりとりは、見ていた親をドキリとさせたのではないでしょうか。親のような立場でピノキオを見ることになった白雪姫自身が悲劇とも思えます。ただ、この白雪姫がいることで、ピノキオのそばには叱咤激励してくれる存在がいるのだと思わせる、亜門流の演出なのかなと思いました。

Report235【夏の終わりに目を輝かせる子どもたち】 中林由紀江

宮本亜門さんが演出・脚色した『親子のためのファミリーミュージカル「ピノキオ~または白雪姫の悲劇~」』を観に行きました。まずチラシが、手書きのイラストで素晴らしく、とても目を引きました。幕が開くと、客席を巻き込んでのすごい臨場感でした。
有名なクジラの出てくる場面では、迫力のある絵一枚で観客を引き込みます。本当に飲み込まれ、一瞬でお腹の中の居るような感覚になりました。観客の大人も子どもも「わーっ」という歓声をあげていました。
登場人物の歌も、舞台を所狭しと動き回る演技も、とても素晴らしかったです。
わがままなピノキオが、ジェペットじいさんの海のような深い愛と、母のような白雪姫の愛、そしていろいろな体験を通して成長していくお話が、素直に心に響いてくる素晴らしい作品でした。さすが宮本亜門さんだと思いました。夏休みももうすぐ終わる頃の、ちょっと物憂げな子どもたちが、夢中になり目をキラキラ輝かせている姿に感動しました。


【FORUM PRESSレポーター】「第66回春日井市民美術展覧会」ギャラリートーク


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年8月19日(土)に開催された、「第66回春日井市民美術展覧会」のギャラリートークから、「日本画部門」と「写真部門」の様子を2人がレポート!

FORUM PRESSvol.82にもレポートを掲載しています。Report230はコチラからPDFでお読みいただけます。

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日本画部門ギャラリートークの様子

 Report231【ひとつ上をめざして】 こじまみつこ

昭和20年に始まった『春日井市民美術展覧会』は今年で66回目。私の生まれる前から続いている展覧会にまずびっくり。部門は『日本画』『洋画』『書』『彫塑工芸』『写真』の5つです。
日本画部門で、初日のギャラリートーク(審査員解説)に参加しました。審査員の安達英志郎さんが市長賞の『おかめの舞』を解説。振り袖姿の女性たちがおかめのお面をつけてお辞儀をしている絵で、日本画のギャラリーでパッと目に飛び込んできます。「モチーフが斬新で、彩が華やかで丁寧に描けている」との評でした。財団理事長賞の『鳳雀の和』は迫力のある絵です。作者の宙(sora)さんは、洋画と彫塑工芸部門でも額と絵が一体となった作品を出品されていて、印象的でした。
ギャラリートークの参加者は作品を出品された方も多く、審査員の話を熱心に聞いた上で、自作品へのアドバイスを求めていました。次作品への意欲が感じられます。
書、写真等のギャラリーも覗いてみましたが、作品について熱心に語る人たちであふれていました。

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「おかめの舞」坪井勇         「鳳雀の和」宙(sora)

 Report232【審査員が伝授する写真の極意】 田中昭則

第66回春日井市民美術展覧会を観に行きました。各部門で審査員によるギャラリートークが開催されており、私は写真部門に参加しました。
写真は奥が深いもので、高級なカメラで撮れば良い写真になるとは限りませんし、ごく普通のコンパクトカメラで撮ったスナップ写真でも、ポイントを押さえれば、立派な「作品」と呼べる写真になります。ギャラリートークは、審査員の先生による受賞作品の解説を聞きながら、作品と呼べる写真を撮るためのテクニックを教わる絶好の機会でした。
洋画部門と隣り合っていた会場では、洋画目当てで来ていた人も写真を見ていたようで、多くの人でにぎわっていました。写真撮影についての技術もさることながら、作品を引き立てるテクニックを得ることができました。額装するときに、画面の余白が見えていたり、写真の固定が悪くて台紙からずれていたりするのは、見栄えの点で損をしている等、審査員はこんなところも見ている、というポイントも教えてもらえて、行ってよかったと思ったギャラリートークでした。

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写真部門ギャラリートークの様子


【FORUM PRESSレポーター】「手作り人形で人形劇を上演しよう!」ワークショップ


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年8月10日(木)に開催された、夏休みのワークショップ「手作り人形で人形劇を上演しよう!」を、親子で参加した2人がレポート!

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同じキットからたくさんの人形ができます

Report228【楽しかったよ、人形げきと人形作り】  たもと かんな(小学生レポーター)

わたしは、お人形作りと人形げきをするワークショップにさんかしました。お人形は、スポンジを使って、作りました。わたしは、うさぎのお人形を作りました。ほかに、ねずみやきつねなどのお人形を作っている子もいました。先生に作り方を教えてもらいながら、作りました。わたしは、うさぎの耳にリボンをつけて、かわいくしました。
お人形がかんせいしたら、自分で作ったお人形で人形げきをしました。まず、先生に、人形げきの見本をしてもらい、見本をさんこうにして、お友だちと人形げきをして遊びました。みんなで、お人形をうごかしながら、じこしょうかいをしました。じこしょうかいでは、作ったお人形に名前をつけて、お人形の名前とつたえたいことなどを、言いました。
みんな、たくさんくふうして、お人形を作っていて、すごいと思いました。みんなで、お人形を使って遊べて楽しかったです。

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完成したお人形と一緒に☆

icon_kinorumi Report229【人形を自分で作って、人形劇】 紀 瑠美

文化フォーラム春日井と春日井市民会館では、「かすがい文化フェスティバル」として、夏休み中、子どものための多彩なワークショップが開催され、大盛況でした。
8月10日(木)には、小学生20名が、スポンジで人形を手作りし、人形劇をして遊びました。初めに、「人形劇団むすび座」の安藤さんによる人形劇の実演を見て、イメージをつかみます。その後、作り方の説明を受け、講師の先生方に教えてもらいながら、鍋つかみ用ミトンのような形(親指なし)のスポンジに、手や耳、目鼻口などを付けて、ウサギやネズミ、オオカミなど工夫いっぱいの人形を作りました。
出来あがった子から、人形を手にはめ、さっそく遊び始めました。初めて出会った子どもたちがすっかり仲良くなって、人形劇風にオーディションごっこをしたり、大きな魚釣りごっこをしたりして楽しんでいました。先生方に表現のコツを教えてもらい、工夫する姿もありました。最後には全員で、人形が順番に自己紹介する人形劇を演じていました。

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最後は全員でお人形の自己紹介!


【FORUM PRESSレポーター】大人も子どもも楽しめる!「松竹大歌舞伎」


「FORUM PRESSレポーター」による「わたしレポート」。
市民ボランティアが、かすがい市民文化財団のアレコレを紹介します。

今回は、2017年7月23日(日)に開催された「松竹大歌舞伎」をレポート!
FORUM PRESSvol.82にもレポートを掲載しています。Report226はコチラからPDFでお読みいただけます。

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icon_kinorumi Report227【楽しませる工夫いっぱい!】 紀 瑠美

「松竹大歌舞伎」は今年も満席。春日井では、ベテランの歌舞伎ファンを楽しませる一方、新しいファンの獲得にも力を入れています。例えば、「青少年鑑賞サポートプログラム」を利用した小中高生は、500円で鑑賞でき、公演直前のミニ講座やイヤホンガイドの無料貸出もあります。ミニ講座では、演目を人気アニメに、襲名のしくみを出世魚に例えて、子どもたちの興味をひいていました。事前講座に参加し、イヤホンガイドを聴きながら鑑賞すると、歌舞伎がぐんとおもしろくなります。一般向けの葛西聖司さんや歌舞伎ソムリエおくだ健太郎さんによる事前講座も毎年好評です。
ロビーは、春日井の地元店の工夫を凝らした「歌舞伎プリン」や助六寿司などを味わう人や、歌舞伎グッズやプログラムを購入する人などで賑わっていました。着物姿の人や外国の方もいました。
今回は、襲名披露公演。豪華な顔ぶれによる『猩々』『襲名披露口上』『熊谷陣屋』があり、特別な思いが伝わってきました。客席後方からは大向うの声がかかり、会場いっぱいに盛大な拍手が響きわたるなど、大きな盛り上がりを見せた「松竹大歌舞伎」でした。

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「青少年鑑賞サポートプログラム」参加者向けミニ講座

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会場ロビーの様子


【かすがい文化フェスティバルレポート③】段ボール工作と人形劇 つくってあそぶ夏休み!


8月もあっという間に残りわずかとなりました。
皆さま、お元気でお過ごしでしょうか?

文化フォーラム春日井の夏休みは、子ども向けのイベントが毎週開催されています。

今日は、「かすがい文化フェスティバル」のワークショップの中から、
8月前半に開催された2つのワークショップの様子をご紹介します。

①8/3(木)段ボールで迷路とミニスマートボールを作ろう!
村田祐一郎さんをお迎えして、段ボール工作のワークショップを開催しました。
1日のうちに4回開催されましたが、段ボールという身近な素材を使った工作とあって、
ワークショップは大人気。

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段ボールの工作キットを受け取った子どもたちは、工夫を凝らして、
迷路やスマートボールを作っていました。
出来上がった作品を自分らしく飾りつけするのも、手作り工作ならではの楽しみですね。

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当日、会場には、巨大段ボール迷路も出現。
何度も巨大迷路に挑戦するなど、元気いっぱいに遊ぶ子どもたちの姿が印象的でした。

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②8/10(木)手作り人形で人形劇を上演しよう!

人形劇を観たことはあっても、演じる機会はあまりないですよね。
この日は、ウレタンで人形を作って、演じるワークショップを行いました。

講師は、「人形劇団むすび座」の安藤さんをはじめ、文化フォーラム春日井で毎年行っている
「かすがい人形劇フェスティバル」の実行委員会のみなさん。

まずは、ピンク・黄色・水色、好きな色のキットを選び、人形を作ります。
耳やしっぽのかたち、目の大きさなどを変える事で、
同じキットからうさぎ・きつね・くま・おおかみなどいろんな動物ができます。

小道具を持たせり、リボンをつけたり、ほっぺたに色を塗ったり…。
自分だけの人形が完成しました!

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人形が完成したら、舞台を使って、遊びながら人形劇にチャレンジします。

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「協力して大きな魚を釣り上げる」
「人形たちのおしゃれコンテスト」
など、いろいろなシーンが、遊びの中から自然に生まれていました。

初対面の子どもたちが多かったようですが、人形同士で遊ぶことで、
すぐに仲良くなれるようでした。人形劇の力ってすごい!と改めて感じた一日でした☆

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